長野県飯島町で毎年お盆の時期に開催される「りんりん祭」用に製作した提灯台である。
りんりん祭とは風鈴を約85mに渡って1万個展示するお祭りで、風鈴最多展示数としてギネス世界記録にも認定されている。私もお祭りの実行委員として運営に参加する中で協賛いただいた方の名称が入った提灯を飾る台の設計・製作の依頼を受けた。



御用提灯をイメージしたデザイン
飯島町はかつて江戸幕府の領地を治めた代官の役所である飯島陣屋があった(現在は復元した施設がある)。明治時代には伊那県庁として使用されていた歴史がある。りんりん祭の始まる数年前まで「お陣屋祭り」と呼ばれる町の歴史を伝えるお祭りも行われていた。
そのような歴史から江戸時代の役人が持っていた御用提灯(弓張提灯)をイメージした持出し形状の提灯台とした。
また今後提灯が増えていくことを考慮し、横に並べても提灯が等間隔に連続して並んで見えるようにしている。



簡単・安価・軽量 基本的に自分たちでやる
お祭りで使用するものであるので、限られた予算で行うため、素人でも製作できるように複雑な加工は不要としてビスとボルトのみで接合できるようにしている。また材料はホームセンターで購入でき、安価な下地材である野縁材をそのまま使うようにした。さらに運搬、設置も自分たちでできるように軽トラで運べるサイズとし、1人でも持てるように細い材料で合理的な構造として部材数を減らし軽量化している。





また協賛いただいた提灯のため設置位置によって協賛者に優劣が生じないように、上段は後ろに下げ、下段は前に出したデザインとして配慮した。
夜になると提灯本来の照明としての役割も担い、会場を優しく照らしていた。
提灯台
計画地:りんりん祭(移動可)
担当:酒井建築計画事務所 酒井宏文
写真:酒井建築計画事務所
設計期間:2025.5
工事期間:2025.7
構造:木造