周辺は果樹園や畑が広がり、その中にある住宅地の一画に建つ平屋の小さな住宅である。本敷地も元々は畑であったため、風景に馴染むように素朴でシンプルな切妻屋根の住宅とした。










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安心して暮らせる家
クライアントが元々住んでいた家は大きな河川に近く、ハザードマップの浸水地域となっている場所にあった。豪雨の際は避難警報が出ることもあり、安心して暮らせる家を求めて高台に計画された。
しかし、自然の危険というのは水害だけではないため、地震や気温の変化に対する身の安全を確保し安心して暮らせるように耐震性と断熱性を高める提案をした。
耐震性は建築基準法の1.5倍として大地震が起きても倒壊せず住み続けられる性能とした。断熱性は屋根と外壁に付加断熱(一般的な断熱材の外側に追加で充填する断熱材)を充填し、窓はトリプルガラスサッシとした。外皮平均熱貫流率UA値は0.36W/(m2・K)で国の基準である0.75W/(m2・K)の半分程度の熱の逃げにくさを実現している。
ダイニング中心のレイアウト
クライアントが一日の大半を過ごすというダイニングを家の中心に配置した。その周りを、2つの前面道路と隣地から距離を確保するように玄関、寝室、キッチン、浴室、トイレで囲み、外からの視線や音を遠ざけ落ち着いて過ごしてもらえるようにした。
またダイニングのみ天井を高くし、ダイニングテーブルの位置からは各部屋越しに外へ視線が抜けるように窓を配置することで実際の面積以上に広く感じられる工夫をしている。
そしてダイニングも単調にならないように、濡れ縁を設けて庭とつながる場所、天窓から空を眺められる場所を設定し、季節や日々の変化を感じることができるようにしている。ちなみに天窓はクライアントの「小さい時から雲を眺めるのが好き」という話から取り入れた。
さらに深い軒は強い日差しや雨から家を守り、家全体を包み込んでくれる安心感をもたらしている。
西春近の家
計画地:長野県伊那市
用途:住宅
工事種別:新築
担当:酒井建築計画事務所 酒井宏文
構造設計:株式会社川田知典構造設計
施工:窪田建設株式会社
写真:SHUN FUKUDA
設計期間:2020.12~2024.4
工事期間:2024.5~2024.12
構造:木造 平屋建て
延床面積:59.35㎡
建築面積:66.77㎡